独立・開業と集客時、美容室コンサルのアドバイスには気をつけろ!?

どの業界にも「経営コンサルタント」という人が存在しています。独立準備の段階から開業後の集客まであらゆるアドバイス・指導をします!と言うキャッチコピーが多いのが特徴です。

私も本を読んだり、経営コンサルタントのHPを良く読ませてもらっていますが、気になることも多いので、今回は美容室専門の経営コンサルタントについてあれこれ考えたいと思います。

これから独立しようと考えている人にとってはまさに「救世主」のように見えるかも知れません。でも、私からすると「突っ込みどころ満載」のところがあります。

これはあくまで私見であって、経営コンサルの方を批判・否定するものではありませんので、ご承知下さい。

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1. チラシ

販売促進(以下、販促)と言えば真っ先に来るのが、このチラシです。チラシの業界では

  • 1,000枚のチラシに対して1~3人反応があれば良い方だ

という目安があるようですが、これこそが業界の常識は私たちにとって非常識と言えるものでしょう。はっきり言います。私たち美容室経営者にとってチラシはお金をどぶに捨てるようなものです。その地域においてあなたのサロンの知名度や人気度が高く、名前だけ聞けば「あぁ、あの美容室ね」と言われるくらいの存在ならばこのチラシは有効と言えます。

もし、そうでなければ「ゴミ箱に直行」です。

でも、コンサルは続けます。「チラシの内容が良ければ反応率は確実に上がります」って。もともと1,000枚に対して3人反応があればのレベルです。美容室経営者はここでなんとなく納得してしまうのです。1,000枚に3人っていうと、0.3%ですよ。

  • チラシがA又はB4サイズでフルカラー
  • 一枚当たり10円
  • 新聞折り込み代は茨城県で安値で一枚当たりおよそ5円

で試算すると、10,000枚のチラシの場合なら、

  • チラシ代  10,000×10円=100,000円
  • 折り込み代 10,000×  5円=  50,000円

最低でも150,000円掛かります。しかもチラシ作成費・デザイン料などは別ですので自分で作った場合の計算です。10,000枚だと10人~最大30人の反応があれば良い方だと言うことですが、これ以上計算しても・・・と思います。

2.チラシの内容にアドバイス

効果的なキャッチコピーでお客様の心をわしづかみにします。と言いながら、効果的なコピーを考えて下さい!と言う言葉で終わります。つまり、キャッチコピーは自分で考えて下さい、と言うことです。コピーと言ったら「コピー用紙」しか思い浮かばないような相手にそんな無理難題を押しつけようとします。

もともと、このキャッチコピーと言う言葉は、DRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)と言う分野で使われる用語の一つです。

コピーライターと言う職業がありますが、彼らが創り出した「コピー」そのものが数万円から数百万円以上の価値があるものです。効果的なキャッチコピーを創るなんて、素人では到底不可能です。

商品販売系(電化製品とか文房具とか・・・ものを売るお店)ならまだしも、美容室と言う「技術というサービスを販売する業種」にはあまり向かないものです。誰も知らないお店や興味の無いお店のチラシを一つ一つ丁寧に見るなんて事はとうていありえません。つまり、キャッチコピー以前の問題なのです。

3.「限定」という魅力ある言葉

ラーメンやそば屋などに多い「限定○食」。人気店と言われるところほどよく見かけます。季節限定とか木曜日限定などもよく使われています。でも・・・

これは人気店でやるから価値が出る手法です。まださほど人気店にもメジャーなお店にも到達していない一美容室がやっても誰もそこに価値を見いださないのです。

福袋も同様です。予約の時点で完売できるところは良いですが、お正月明けに売れ残って割引価格で販売されている福袋のあのデザインを見ると悲しくなるのは私だけではないように思います。

  • 数量限定
  • 人数限定
  • 曜日や日時による限定
  • 条件(女性、年齢、誕生日月など)〇月生まれのお客様とか
  • 職業による限定(プロの方、お断りみたいな)

など、いくらでも『限定』にする事はできますが、わざわざ限定にしようとする目的はあくまで「集客」のためです。でも集客のための入り口ならむしろ広い方が良いはずです。お客様から見た時に「限定にすること」自体に魅力や興味を感じなければ意味のない商法といえます。

数量限定や限定メニューは、いくつかの組み合わせで結果につながることがありますが、どちらかというと「人気店」「行列の出来るお店」に効果的であって、新規開店したばかりのお店や新規客を集客したいお店にとっては、曜日や時間を限定してしまうことで本当に行きたい人が行けなかったり、数量を限定する事によって良い顧客になるはずの人がサービスを受けることが出来ないことによって「あなたのお店のお客様」になる機会を失いかねません。

4.お客様の声

お客様の声をチラシやニューレターに記事として載せると反応率が上がると言われています。これは間違いのないことです。ただ、これも条件があって

  • 実名
  • 年齢
  • 住所も町名までは掲載する
  • 顔写真

このくらいの情報量がないと信じてくれません。無いよりはマシで多少効果がありますが、やはり既存のお客様に対しての効果が得られるだけです。口コミが威力を発揮するのは「製品」「商品」のレビューだけで、美容室のレビューは、読む側からすると「どうせお金かなんかもらっているんじゃないの?」と思われるのがオチです。

知らない人のおすすめ、あなたは信用できますか?

Amazonや楽天ショップなどのネット販売でもやらせレビューが横行していますし、新規開店のラーメン店でも行列を作らせるためのアルバイトを雇うくらいです。レビューを読んでみると、どこか変な言い回しや言葉づかいだったり、特定の日例えば10月3日一斉にレビューしていたりとおかしなところがあったりします。

写真だけでは信頼はありません。優れた写真、感動するような写真は素人モデルでは無理ですし、カメラマンもプロで無ければ無理でしょう。写真はイメージそのものです。情報量が多いので、この写真が悪いとチラシの反応は落ちます。逆に、写真が優れているととても魅力的に見えます。

その写真を利用してどれだけの情報を公開できるかが「カギ」と言えそうです。

5.特典をつける

オファーとは特典(無料・割引・プレゼント)の事です。通常はこのオファーが、来店しようかどうか迷っているお客様の背中を押す役割を果たします。

提供するオファーが魅力的か、そうでないかによって反応率のよしあしを左右します。色々な業種で利用されている手法ですが、これもDRM[ダイレクトレスポンスマーケティング]の一つです。

ただし、問題は美容室という業種、業態に向いているかどうかです。

ガソリンスタンドや定期購読(雑誌/情報誌など)のおすすめ、バッグや靴の販売などには「アリ」だと思います。美容室の場合、オファーをつけるとリピートが減る可能性があります。

既存客の客単価を上げる目的や、感謝の気持ちを伝えるようなイベントの中で使うなら有効です。でも初回来店が「お得だから美容室に行く」というお客様はそれなりの客だと思って下さい。高客単価を目指すなら技術料金で値引きしないで何かしらプラスのサービスをつける方が良いでしょう。

「何かしらプラスのサービス」とは

  • ヘッドマッサージ
  • ハンドマッサージ
  • 次回来店時のクーポン券
  • シャンプーなどヘアケア剤の割引券など

が考えられます。

6.ニュースレターの発行

どんな美容室か、どんなスタッフが仕事しているのか、店内はどんな様子か・・・など美容室のPR手段の一つとしてニュースレターは、

  • 数ある集客方法の中でおすすめの一つ
  • ただ毎月経費として数万円と
  • 記事をアップする必要がある

自分で作るよりは「継続して発行できるように」専門業者に依頼して定期的に発行していくとよいでしょう。スタートから毎月が無理なら「各季節ごとで年4回」とかでも良いと思います。

ニューレターはサロンとスタッフとお客様をつなぐ最強のアイテムです。

ある美容室では「10,000枚のニュースレターを折込みして、50人以上の反応があった」と例を挙げていますが、フルカラー、A4サイズ両面、光沢紙厚紙だと1枚当たり10円~20円+折り込み代+ニュースレター作成料など考えたら「割に合わない」事を知っておいて下さい。

  • 手が空いた時にポスティングしたり
  • ご来店の際に既存のお客様に手渡ししたり
  • お得意さまだけに郵送する

など自店に合うやり方で実行して下さい。

ニュースレターには原則があります。それは記事の中に「売り込み」を絶対に入れないことです。売り込みをした時点で、これはニュースレターでは無く、「セールスレター」に変わってしまうからです。掲載してよいのは「新メニュー」や「新商品」などを紹介する情報くらいです。

この回のまとめ

私の美容室では「ニュースレター」を活用していました。これをポスティングしたことはありません。やらなかったのは、知らない美容室のニュースに興味を持つ人はほぼ0だと思うからです。その代わり、既存のお客様には喜ばれました。話のネタにも困りませんし、お客様も隅まで読んでいてくれるのがよく分かりました。

ニュースレターの中に

  • 販促につながる内容や
  • 求人募集などはいれない

ようにします。そうでないとニュースレターがセールスレターに変わってしまうからです。手書きの礼状や、ホームページ、ネットによる予約、ポイントカードなどまだまだ販促として考えられるものはありますので、またあらためて考えたいと思います。今回はこの辺で、又。

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